昆虫の眼が動物と異なる仕組みであることはご存じかと思います。その昆虫の眼には単眼と複眼の2種類があり、単眼がひとつのレンズで構成される眼であるのに対し、複眼は複数のレンズで構成されています。いや、複数の眼が集まってできている、という方が正しいでしょうか。
トンボのように眼の大きな種だと、肉眼でもそれが判別できます。しかし、カブトムシはそのサイズの割に眼が小さく、また眼が黒いため、肉眼では複眼に見えず実は違うのでは?という疑問が湧きます。
そこで、確かめてみることにしました。
先ずは手持ちの等倍マクロレンズで迫ってみます。
最短撮影距離までは寄っていませんが、複眼に解像する気配は全く見られず。等倍程度では無理か?
ということで、何かないかと探したところ、こんなモノが出てきました。
これをマクロレンズに装着して倍率アップを図ります。等倍マクロレンズ+5倍ルーペ=5倍マクロになるのか??
さぁ、再チャレンジ!
とは言ったものの、相手は生きた昆虫。比較的おとなしい個体を選んだものの、こちらの都合通りじっとしていてくれる訳もなく・・・
この拡大率では虫がちょっと動いただけでも眼はフレームアウトしてしまい、何度もやり直し(泣)
おまけにこの拡大率で光量が足りない上にピントは極薄なので、当然深く絞り込むため露出は秒単位となり、成功率は悲惨なものに・・・
そして、最もまともに写ったコマがこちら。
ということで、ようやく複眼であることを確認できました!
でもなんだかスッキリしないのは、つぶらな瞳が実はイメージセンサーでした、みたいな騙されたような感じがするから、でしょうか?
最後に、冒頭の画像の個体ですが、ツノも立派でとても男前なのですが、ちょっと残念だったのが
採寸ミスで生地が少し足りなかったようで、後ろ姿はまるで下着が見えているようだったことです。
それとも、これはもしかしてカブトムシ流のローライズ?