今回紹介するクラシックレンズはマクロレンズです。見た目はコロンとしてカワイイのですが、その名は何故か『マクロキラー』。
何やら物騒な名前ですが、危険はありませんのでご安心を。但し『沼から出られない』場合がございますので、くれぐれも自己責任でご対応ください。
寄り亀の所有する個体はM42マウント。他にもエキザクタ他、いろいろなマウントがあったようです。かつてマウントアダプターが少なかった時代はM42が運用しやすく人気のマウントでしたが、マウントアダプターの種類も増え価格もリーズナブルになった今では、あまり重要ではなくなりました。
さて、このレンズの最大の特長は、この小ささ(カワイさ?)でありながら、単体でほぼ等倍の撮影が可能なことでしょう。
その秘密は・・・
もう少し各部を見てみますと、
では、続いてα7Sによる作例です。先ずはマクロから。
次に遠景描写です。
ということで、遠景描写に不具合がありました。はたして、この個体だけの問題なのか、或いはマクロ優先で光学設計した結果、像面湾曲が残ったということなのか?
解像力がこれだけ優秀なことを考慮すると前者であること(誰かが分解・再組立して本来の光学性能が失われた等)が推察されますが、複数の個体を比較してみないと何とも言えないところです。
〔余談〕
マクロキラーには90mmF2.8もあり、以前入手して保有していました。これが実に不思議なレンズで、構成するレンズの1枚が周辺部で曲率が変わっていたのです(曲率が変わるところはエッジになっているので、よく見ればわかります)。
その結果、絞り解放では焦点位置が2つあるので、ピントの合った画像にピンボケの画像を被せたような絵になります。ところが、絞って曲率の変わった部分が隠されると普通のレンズになるのです。
次のリンク先に作例があり、開放とF4でボケ方が全く異なるのがわかります。
最初の個体を入手して曲率の違いに気付いたとき、これがデフォルトだとは思えませんでした。そこで追加で2つ入手しましたがいずれも同じで、ようやくそういう仕様だと理解するに至ったのでした。
そんなレンズを作るメーカーですから、40mmも普通の設計ではなく何らかの意図で像面湾曲を残していても不思議ではない、と寄り亀は考えています。
(5月23日修正)
引っ越し後未開封の荷物から、処分したと思っていたマクロキラー90mmF2.8が出てきました。上に記したレンズの曲率の違いを確かめましたが確認できず、レンズの映り込みを誤って解釈していた可能性が高いので、一旦取り消しました。
90mmについては別記事にしたいところですが、残念ながら保管状態が悪かったためカビが発生しており、作例を用意するのに耐えられるかちょっと怪しいです。