富士フイルムのXF16mm単焦点レンズ2本、周辺画質が良いのはどっち?(1/2 地上編)

レンズ

写真左:XF16mmF1.4 R WR(画角83.2°最短撮影距離15cm 375g キャップ・フード別)

写真右:XF16mmF2.8 R WR(画角83.2°最短撮影距離17cm 155g キャップ・フード別

富士フイルムXマウントの単焦点レンズには、開放絞り値F1.4の高級ラインと、開放絞り値F2~2.8の軽量ラインが用意されています。寄り亀は星景写真も撮るので基本的には明るさ重視でF1.4を使用しているのですが、F2.5~2.8程度まで絞らないと周辺画像の劣化が許容し難かったため、もしや?と思い、より新しい設計の軽量ラインと周辺画像の比較をしてみることにしました。

星景写真では、周辺画像が許容できる範囲でなるべく絞りを開けるのが基本です。なので、軽量ラインの開放絞り値での周辺画質と高級ラインの同じ絞り値での周辺画質を比較して、万が一前者の方が勝っていれば、F1.4レンズに星景写真用としてのアドバンテージは無いことになってしまいます(だとしても他の用途、特にポートレートでの有用性は揺るぎませんが)。

ということで、早速地上の景色で比較していきます。使用ボディはX-T30です。

先ずは全体構図。XF16mmF1.4から。

続いてXF16mmF2.8。

カタログスペック上は焦点距離も画角も同じなのですが、比べると明らかに後者の方が広い範囲が写っていますね。

では、四隅の切り出し画像を絞り値毎に並べてみます。XF16mmF1.4開放から。

XF16mmF1.4開放

XF16mmF1.4→F2

XF16mmF1.4→F2.8

XF16mmF1.4→F4

XF16mmF1.4→F5.6

XF16mmF1.4→F8

次はXF16mmF2.8です。開放から。

XF16mmF2.8開放

XF16mmF2.8→F4

XF16mmF2.8→F5.6

XF16mmF2.8→F8

F1.4レンズの切り出し画像(左上)を絞り開放から並べてみます。1.4、2、2.8、4、5.6、8の順です。

この中ではF5.6がベストでしょうか。F8では解像度が落ちているように見えます。

同じく、F2.8レンズの切り出し画像(左上)を絞り開放から並べてみます。2.8、4、5.6、8の順です。

こちらもやはりF5.6がベストに見えます。

では、両レンズのF2.8同士を並べてみます。左がF1.4→2.8、右がF2.8開放。

F1.4→2.8の方が優秀ですね。

では、F1.4→2と比較してみましょう。左がF1.4→2、右がF2.8開放。

ちょっと比較しづらいですが、F2.8開放の方が像の劣化が少ないように見えます。

せっかくなので、F4同士も比べてみましょう。左がF1.4→4、右がF2.8→4。

やはりF1.4→4の方が優秀です。

〔(仮)結論〕

F2.8同士の比較でF1.4レンズの優位がほぼ確定、寄り亀的にはひと安心です。あとは実際に星を写して結論を出したいと考えます。

追伸)

今回の比較テストをしていて気が付いたことですが、F1.4レンズは設定F値によってAFの合焦位置が微妙に変わるようです。F1.4開放ではAFポイントでジャスピンになるのですが、少し絞るとジャスピンにならないのです。恐らく、ピント位置を微調整して画面全体の画質を均一にすることを優先させているのでしょう。なので、今回F1.4のレンズはMFにてテストしました。

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