『撒き餌レンズ』として名高い?富士フイルム・Xシリーズの標準ズームレンズを比較しました。
写真左:XC 16-50mmF3.5-5.6 OIS+フード(1型;X-A1のキットレンズ)
写真右:XC 15-45mmF3.5-5.6 OIS PZ
イマドキのレンズですので、画面中央部は当然問題ありません。寄り亀が気にするのは主に画面周辺部です。風景写真で周辺だけ像が流れてしまうと見栄えが良くありませんので。そこで、周辺部でどの程度の画質を保っているのかをチェックしました。使用ボディはX-T30です。
(XC 16-50mmF3.5-5.6 OISⅡは最短撮影距離が短くなりましたが、光学系は1型と同じです)
まずは、広角端の全体構図から。
XC 16-50mmF3.5-5.6 OIS 16mmF3.5 ⇐①
XC 15-45mmF3.5-5.6 OIS PZ 15mmF3.5 ⇐②
やはり広角での1mmの違いは大きいですね。APS-Cなので尚更です。
①の四隅を切り出した画像です。XC 16-50mmF3.5-5.6 OIS
F3.5解放 キットズーム広角端の解放とは思えない、乱れのない周辺像です。
F5.6
F8
②の四隅を切り出した画像です。XC 15-45mmF3.5-5.6 OIS PZ
F3.5解放 最周辺部に乱れが認められます。
F5.6
F8
比較しやすいように、同じ切り出し部位を並べてみます。XC 16-50mmF3.5-5.6 OISから。
左上 F3.5解放とF8
右上 F3.5解放とF8
左下 F3.5解放とF8
右下 F3.5解放とF8
次はXC 15-45mmF3.5-5.6 OIS PZです。
左上 F3.5解放とF8
右上 F3.5解放とF8
左下 F3.5解放とF8
右下 F3.5解放とF8
まとめ
広角端の周辺画像はXC 16-50mmF3.5-5.6 OISの方に軍配が上がりました。XC 15-45mmF3.5-5.6 OIS PZに比べ、絞り解放から最周辺部まで画質の劣化が少なく全面でより均一な画質が得られ、F5.6~8まで絞るとほぼ文句なしの周辺像になりました。
ただ、解像力やAFの正確性など、XC 15-45mmF3.5-5.6 OIS PZの方が勝ると思われる場面もあり、最大撮影倍率(前者は0.15倍、後者は0.24倍)や重さも考慮すると、どちらを残すべきか判断に悩むところです。手持ちのレンズ資産の穴を埋められるのがどちらなのか?という視点で判断することになるでしょう。
というか、望遠端の比較がまだでした(笑)。