今回紹介するレンズはクラシックと言うにはまだ早い中望遠マクロレンズで、キノ精密工業KIRON 105mm F2.8マクロの米国Vivitarブランド向けOEM供給バージョンです。寄り亀の所有する個体はヤシカ/コンタックスマウントで、Y/C→EOSマウントアダプターを介して使用していました。
また、これを入手した時点ではベースモデルのKIRON 105mmのニコンマウントも所有しており、同様にマウントアダプター付きで運用していたのですが、僅差でコンディションの良かったこちらを残し、KIRONはニコンユーザーの友人に託しました。かれこれ10年くらい前のことでしょうか。元気にしているといいのですが。
さて、国内ではキロンもビビターもあまり馴染みのないブランドですが、そんなレンズに手を染めたのにはやはり理由があって、それは『隠れた名玉だ』という噂。
既に沼の住人だった寄り亀には目に毒でした。自制心が働く間もなく、eBayに乱入して並み居るライバルを蹴散らし?落札します。
では先ず、カメラにセットしたときの外観からチェックしましょう。
このレンズ、先端には小さなフードを隠し持っています。
また、単体で等倍撮影が可能となっており、最短撮影距離まで繰り出すと・・・
肝心な写りは如何に?作例いきます。
ちょっとここで伏兵を登場させます。コイツです。
こちらも高性能で知られる現代の最新マクロレンズ。果たして、どれだけ差があるのでしょうか?但し、この組み合わせだと残念ながら開放しか使えません。
手持ちで撮影しているので、ピント位置や角度が微妙に異なり比較しづらいですが、こと解像力については(少なくともα7Sの画素数では)互角ではないでしょうか?
ただ全体像を比較すると、キヤノンは画面周辺部で綿毛にピントが来ていますが、ビビターのF2.8開放は綿毛にピントが来ていないように見えます。たまたま位置的にそうなっただけなのか、或いは周辺部の画質の劣化なのかは別途確認したいところです。
仮に開放での周辺画質に劣化があるとしても、開放でマクロ撮影をすることはあまり無いでしょうし、あるとしてもその場合周辺部の画質はあまり重要ではないと思われます。F5.6での画像は周辺まで十分な画質であり、噂通り高性能であることは間違いないでしょう。
ということで、以下は宿題としておきます。
①周辺部の画質(特に開放時) ②より高画素なボディでの解像力 ③遠景の画質