(上の写真はこの記事の撮影機材ではありません)
この夏のある蒸し暑い夜のこと。窓から外を見ると、赤く染まった月が西の空低くぶら下がっています。雲もなく、沈むところまで観察できそうです。
早速カメラを三脚に据え、インターバル撮影開始。
次は7分後です。
さらに4分後
インターバル撮影したものを動画にしたのがこちら。
次は、並行して手持ち撮影したものです。
もう1枚、1分後です。
手ブレ補正があるとはいえ、流石に200mmの1/4秒手持ちは歩留まりが悪かったです。
ところで、月が低空で赤く染まるのは、天頂に見える時よりも光が通過してくる空気の層の厚みが増し大気による吸収の影響を強く受けるためですが、このとき透過性の高い赤が残りやすいことによります。経験的に、空気の澄んだ冬より夏の方が赤く染まった月を見る確率が高いので、湿度が高いと低空の月が赤く染まりやすいのではないかと推察します。
いずれにしても、赤くなった月は他の色の光を失い暗くなっている状態なので、シャッタースピードが遅くなって揺れる大気の影響をまともに受けてしまうことになり、高解像度の写真を得るにはかなり難易度が高い被写体である、と、言い訳をして締めたいと思います。